最優秀賞
浮かび上がる小さな街かど
大村公亮 出田麻子 上田彬央(信州大学大学院)
出田麻子氏(左),大村公亮氏(中),
上田彬央氏(右).プレゼンテーションの様子.
作品コンセプト
長野県善光寺門前は,水路を中心に発展を遂げた名残りから,不正形な余白空間が点在しており,それらを整備することで自然的で独自性のある街の発展の仕方を提案した.計画プロセスは3段階で,まずは道沿いの小さな空間にベンチや駐輪場などが一体となったL字ユニットを挿入し,次に街区内部を占める駐車場の使い方を変え,大きな広場へと転換する.道から引き込むようデザインを加え,最後に大小さまざまにできた広場を繋ぎ,ネットワークを形成する.画一的な開発に埋もれた土地固有の魅力を再認識させ,住民の手で街を育てるパブリックスペースのあり方を示した.
審査委員コメント
◯よく考えられているが水路への提案もほしかった.(岸井)
◯愛情や優しさを感じ,街に寄り添う姿勢に共感する一方,現状から飛躍が少ないと感じた.住民自身にも歴史的な背景を再認識させるような仕掛けがあると,地形の面白さや人間の力をより感じられる提案になったと思う.(西沢)
◯小さな地域性そのものから計画が始まっていて面白い.デザインの面でもこの場所らしいかたちを強めるとより可能性が広がったと思う. (宮城)
◯歴史的な部分はもっと深めれたのではと思った.(吉見)
◯地域性に着目した実現的な提案で,小さいスケールから都市を見ていてよいと思った.(亀井)
各賞一覧
- 最優秀賞 1点/賞金100万円(税込)
- 優秀賞 3点/賞金50万円(税込)
- 佳作6点/賞金各10万円(税込)