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優秀賞(A)

遠藤僚/内山崇/広田彰紀/渡辺裕輔
(以上4名,東京理科大学大学院)


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優秀賞(A) :: 遠藤僚/内山崇/広田彰紀/渡辺裕輔(以上4名,東京理科大学大学院)

「趣味」でつながる

現代社会において,人と人のつながりは希薄になりつつある.しかし一方で,現在の「ブログ」の流行に象徴されるように,人は自分の好きなことを他者に知ってほしいという欲求ももつ.中でも「趣味」は,その人が他者と価値観を共有したいと思う要素である.「趣味」によって人と人,もしくは人と街がつながっていけるのではないかと考えた.
そこでまず住宅の中に「趣味の家」をつくる.「趣味の家」は,住人が趣味を街に対して発信し,他者と共有する場である.趣味が行われるとき「趣味の家」は開かれ,街の一部となる.そして「趣味の家」が並ぶことで趣味のアクティビティが連続し,道路や隣地境界を越えた「趣味の道」ができる.「趣味の道」は街の人をも取り込むことで,公共性をもち,新たな街のインフラとなるだろう.こうして住宅は「趣味」を介して街に開かれていく.

審査委員コメント

真ん中にかなりパブリック性の高い空間があって,間に道路が入り込んでいるが,それが都市に開放されていくチャンスだったと思う.真ん中にある用途も,外に開く可能性のある施設であり,非常に分かりやすい提案.

(山本理顕)

ミミズの発生過程を機能的に説明しているが,どうしてミミズのイメージになるかの説明がほしかった.ミミズにとって既存の街は何なのかについては,図が明快に語っている.土である,土にすぎない,と.ミミズは土中の微生物や有機物を餌にするそうだが,餌にされるほうはたまらん.

(藤森照信)

公共性をイメージしていくときに,それを直接空間に結びつけて考えるのは難しいが,その媒介に趣味を選んでいるのに非常にリアリティを感じる.ただひとつの家でも成り立ってしまうアイデアでもあるから,これを都市スケールで実現するためにどんな戦略があるのか,スムーズに誘導するための枠組みはどうやってつくることができるのか,あるいはこれによって家そのものがどれくらい変わり得るのかという可能性まで含めて見せてくれるともっと説得力があった.

(千葉学)