第16回 ダイワハウスコンペティション触れて触れられる家

第16回 ダイワハウスコンペティション 触れて触れられる家

テーマ 触れて触れられる家

今こそ改めて、他者との深い関わり合いをもつ家を考える。これが今回のテーマです。

「触れる」という言葉は、直接相手に触るという意味を超えて、自分の気持ちを相手に伝えて労りや親愛の情を示すことを内包します。また「触れられる」という言葉には、誰かが自分に気持ちを伝えて繋がる状態になるために、触れてもらえる自分になることを示します。そしてふたつが連続した「触れて触れられる」という状態を住まいで体現すると、どんな家になるでしょうか。それは、自分の歓びだけのために家を考えるのではなく、他者の歓びを自分の歓びにする家といえるでしょう。そして、触れてもらいたいと思われるように、自らが既成概念を取っ払い変わることや、自分とそれ以外の境界が溶け合うように関係性を再構築することにも繋がるはずです。

現在、世界中で新型コロナウイルス感染症の影響が未だ続き、他者との接触が禁じられ、直接対話したり、抱き合い歓びや悲しみを分かち合う機会が極端に減りました。便利なツールが普及したことで、直接会わなくても交流をもてるようになりましたが、効率が優先されると、五感でものを理解したり相手の気持ちを慮ることを忘れてしまいます。そのことを改めて問い、自分と他者との相互の関係性を考えることで、現在の社会や都市の中で家はどうあるべきか、この先の希望を見い出せる家を考えてください。

敷地は架空でもリアルでも自由です。戸建て1棟や、戸建ての集合、併用住宅、リノベーションなど、形式やプログラムは問いませんが、ひとつの家として必要な空間を提案してください。

「触れて触れ合える」という状態をどうとらえたかを定義して、多様な時代のこれからにふさわしい家の提案を期待します。

応募登録終了2021年5月〜2021年10月

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