第57回セントラル硝子国際建築設計競技交感する空間

第57回セントラル硝子国際建築設計競技 交感する空間

テーマ 交感する空間

近代化・産業化による経済成長は、都市への農村人口の大量流出を加速化させ、都市と農村にさまざまな「壁」を生んでいます。
農村では少子高齢化が進み、農業自体の衰退やそれに伴う地域コミュニティの崩壊、貧困層の増加が懸念されています。対して、都市は食料生産のほとんどを国内外の農村に依存しているため、さらなる人口爆発や気候危機により、食料の安定的確保が難しくなるでしょう。
これはひとつの地域や国の中に限った話ではなく、先進国の人びとの豊かな生活を実現するために、途上国が労働や生産を担っていて、その繋がりに気づかない、見ようとしない世界規模の問題でもあるのです。
こうしたことへの危機感が、都市と農村を繋ぐ試みに新しい動きを生み出しています。

たとえば「都市農村交流」は、都市部の人びとをグリーン・ツーリズムや二拠点居住、定住等のさまざまな形式で受け入れることで、農村の魅力であるおだやかな暮らしや豊かな自然を体験してもらい、農村の抱える空き家や耕作放棄地の活用や、地域の活性化、観光客の増加を狙うというものです。また「都市型農場」は、新たな生産技術を導入し都市部で農作物を育成することで、生産と消費の距離を縮め、食への関心を促すというものです。

都市と農村は、分断された相容れないものではなく、食や暮らしのような身近なところから見ると実はひと繋がりで、その関係性を見直すところに「壁」をなくす新たな解決がありそうです。そこで都市と農村の「壁」を崩し、新しい繋がりをつくる建築を考えてください。
都市と農村を区別している「壁」は何か、新たな関係性はどのような仕組みで成立するのか、具体的に示してください。
みなさまの応募をお待ちしております。

※ ここで言う「農村」は、漁村や林業を生業とする中山間村も含めて下さい。

応募登録終了2022年4月〜2022年8月

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