優秀賞
100日試住賃貸── 金沢における「まちなか試住」の提案
金沢工業大学 竹内申一研究室
(塚越喬之 西川公貴 舟生圭吾 森大輔)
【敷地】 石川県金沢市材木町
【抽出した地域の課題】
北陸新幹線の開通などにより,観光地化が進む一方で,街中は人口減少や空き家の増加といった問題が生じている.古い街だからこその魅力はあるが,外から金沢に住むことを希望する人が受け入れられづらい状況が起きている.
【賃貸の仕組み】
地域住民と関わりながら,移住を希望する人たちに100日間試住ができる場所を提供する.地域密着型の組織をつくり,空き家のオーナーから場所を借り受け,店舗開業を目的とした試住希望者に場所を提供すると共に活動をサポート.段階的な移住を促す.
【建築空間】
金沢の歴史的な文脈と接続し,新たな街の風景をつくる建築を目指した.金沢の建築的資源である「町家」をデザインのキーワードとし,新築では「割る」「浮く」,試住賃貸では空き家を「引く」(減築)という単純な操作を行うことで町家の空間にコミュニティを促す.
◯ホテルや賃貸といったビルディングタイプが曖昧になっているところにチャレンジしている点が面白い.(千葉)
◯「トライフ」,「おいでさん」のあり方など,システムについてもう一歩踏み込んだ提案が欲しかった.(赤松)
◯実際に2,3カ月の試住を経て,移住をした例もあるので,100日間という試住期間の設定にリアリティがある.(横川)
◯問題設定はよいと思ったが,100日間試住をしたいユーザー像がいまいち見えなかったのがもったいない.(連)