優秀賞
加勢する賃貸住宅
九州大学 末廣香織研究室
(丸山智也 田代拓也 河村悠希 崎元誠 東大貴 荒木俊輔 原良輔)
【敷地】 福岡県久留米市花畑駅前
【抽出した地域の課題】
災害後のみなし仮設住宅では,人が集まる場所がなく孤立している状況がある.住む場所があっても,他者と繋がれないことによる孤独死も相次いでいるので,平常時から複層的なコミュニティを考えるべき.
【賃貸の仕組み】
賃貸住宅同士のネットワークを形成するハブ賃貸住宅を官民連携でつくる.ハブ賃貸住宅にはイベントなどができる共用部を組み込み,そこの住人だけでなく周辺の賃貸住宅の住人も利用可能な場所とし,その共益費を運営管理費用として回していく.
【建築空間】
分棟型に建つ建物のグランドレベルには,ワークスペース,シアター,工房,キッチン,ダイニング,趣味室といったプログラムを配置する.そこは広場を介したさまざまな活動が行える街の共用部となる.
◯被災地で起きている状況を日常と地続きなものと捉え,正面から取り組んでいるところに共感した.(千葉)
◯ハブ賃貸というみなし仮設住宅同士のネットワークをつくる仕組みは面白い.実現も可能だと思う.(赤松)
◯みなし仮設住宅の問題の把握がしっかりできており,可能性のある提案だが,1階共用部を成立させる要素が弱かった.(横川)
◯KASEI プロジェクトの経験を生かして実感を持って取り組めていたが,このボリュームの事業規模でよいかは疑問が残る.(連)